ネットショップは商品写真が命!
だから商品撮影サービスの代行業者は慎重に選びましょう!
猫も杓子も撮影の代行業者は、同じような言葉を並べて自社サイトでPRしている。
ネットショップを運営しており、撮影を外注に出そうと思っている人にとっては、上記のような文言を個々の業者のサイトでPRしていますが、
一体何を基準に商品撮影サービスを行う業者を選ぶべきなのか?
という本筋が見えないのも事実です。
実際の体験談などの評判や口コミ情報確認したいと思っても、「商品撮影サービスのおすすめ代行業者○選!」など、これまた何を根拠にオススメしているのか疑問になるような“まとめサイト”ばかりが登場する始末で、さらに商品撮影サービスの業者選びは困難になる。
そこで今回は、実際に他社撮影サービスから弊社に乗り換えをしたお客様の情報・評価を元に、「商品撮影サービスの実情」を感じてもらえればと思います。
商品撮影サービスの業者選びを支援すると謳う、おすすめ情報サイトの実情や評判、そして依頼する側が事前に知っておきたい撮影を外注する際のポイントなど、表面上では見えにくいネット事情に迫ってみたいと思います。
撮影代行業者を紹介しているサイトを知る
まずはじめにネット上で商品撮影サービスの業者を選ぶ際に、よく見かけるのが、
複数の商品撮影の代行業者から見積もり&比較ができる!
という、いわゆる「撮影業者を比較・仲介するサイト」です。
こうした仲介サイトのメリットとしては、登録されている代行業者から一括して見積もりが取れるので、外注先を探すことが面倒な人には便利なシステムではあります。
優良な撮影業者を素早く比較できて仲介もしてくれる!見積もり比較ポータルサイト!、こんなに依頼主と請負先が良好な関係を築ける撮影業者選びができるのであれば、もう商品撮影を行う業者は登録するだけで仕事が入る!
そんなポータルサイトだから、弊社も撮影業者の比較仲介サイトに登録加入していると思われるかもしれませんが、
弊社は、撮影仲介サイトに絶対に加入しません!
きっとこの先も絶対に加入することはありませんww
弊社が商品撮影の代行業者を集めた見積もり比較サイトに登録加入しない理由は3つあります。
理由1:商品写真は比較するサービス形態ではない
価格比較サイトとして有名な「価格ドットコム」、皆さんも欲しいものがあった時に比較検討する際に利用する人も多いと思いますが、価格ドットコムは名前の通リ「価格を比較する」サイトです。
対して撮影業者選びの比較や見積りを行うサイトは、価格ドットコムと同じかと言えば、答えは「ノー」です。
料金を比較をする際には、「同じ製品(サービス)であること」が絶対条件で大前提です。
商品撮影の業者選びを料金的に比較、判断すること自体がナンセンスであり、撮影作業という項目で考えれば、初めて利用する撮影スタジオに依頼する時は、「撮らせてみないと分からない」というのが本音です。
どれだけネット上で「高品質を謳ったサンプル画像」が並んでいても、もしかしたら綺麗なサンプル写真を撮ったカメラマンが担当しないかもしれないなどの不確定要素が有り過ぎるのです。
「ここは激安ではないから大丈夫!」
そんな方程式は成り立ちません!
逆に安さを追求し、A社より1万円も安いからという理由でオーダーしても「使えない写真」では料金を支払う意味がないのです。
同じiPhoneが届くと思ったら出所不明のiPONが届いたら価格の比較どころではないですよねww
このように「価格を比較するサイト」とは「同じサービスが受けられる条件」でのみ意味を成します。
理由2:依頼を受けても儲からない
撮影業務は弊社にとっては営利を目的とした仕事ですので、当然ながら撮影依頼が多くても利益がでなければ経営という部分で失敗と言えます。
見積もり比較サイトに参加している撮影業者の現状は、「大手ネット企業or中小撮影業者」の2つに分かれています。
撮影だけではなくサイト制作を視野に入れた大手が、こうした見積もり比較サイトを参加利用している理由は「受付窓口の拡大」がメインであり、対してその他の撮影業者は、自社サイトで集客することが困難なため、利益よりも知名度UPのSEO対策として見積もり比較サイトに登録するパターンが多いような気がしています。
単純に料金だけを比較されてしまうポータルサイト上では、大手以外の中小の撮影スタジオは「薄利多売」に頼るしか無い。
薄利でも利益が上がれば良い方で、もし赤字であれば「商品写真の品質」を語る前に撮影に従事するスタッフのモチベーションが上がらないはずです。
弊社の姉妹サイトに勧誘してきた比較見積もりサイトの担当者は、その比較サイト経由で依頼を受けたら売上の20%のバックが条件という笑い話にもならない参加条件の提示をしてきました。
そもそも相見積りで単価を叩かれて、最終的に20%バックしていたら商売にならない&安い写真を撮りたくはありません!
理由3:写真の現場を理解しているのか疑問
料金比較をすることばかりを考えて複数の企業情報をまとめて比較してオーダーに繋げる仲介サイトというのは、手軽さを追求したネットの悪いところでもあります。
商品撮影サービスの仲介をするのであれば、担当者は「写真の現場」を理解しているはずですが、以前こんな問い合わせが弊社に来ました。
某撮影業者をまとめたポータルサイトの担当者からの電話で、
嘘のような話ですが、こんな不毛な案件を平気で撮影業者に投げかけてきた事例がありました。
真っ先に電話するべきは「依頼元」に撮影作業内容と希望する予算が合わない事を説明するのが先であり、「どこかの撮影スタジオなら、千円でやってくれるかも?」という思考になってる事が問題です。
撮影現場をすべて理解して欲しいとは申しませんが、基本的な商品撮影サービスの流れと必要経費に関する知識くらいは持った上で撮影単価の交渉をして欲しいと感じた電話でした。
商品写真の上手い下手はさておき、撮影業務に気持ちを込めている業者は、自社の利益のみを追求した価格提示をしていないハズです。
商品撮影相場の下落に伴い、厳しい中で撮影単価を決定している中で、更に他社と見積り金額だけで比較される・・
個人的には、「きちんとした商品写真を提供できない状況」になるのであれば、どれだけ依頼先が増えようとも見積り比較サイトに参加する気持ちはありません。
商品紹介文の代行・キャッチコピーの落とし穴
商品撮影サービスの業者を選んだ理由として、撮影販売する商品の「紹介文やキャッチコピー」を代行してくれるという理由で選んだネットショップ運営者もいるかもしれません。
俗に言う「商品の紹介文作成サービス」ですが、こうした撮影以外の分野の代行業務は一見すると「簡単で便利」であり、面倒な作業が嫌な人、商品ページ作成時間を短縮したい人にとっては魅力的な代行サービスですが、弊社は紹介文の作成は行いません。
紹介文の作成サービスを行わない理由をご紹介する前に次のサンプル画像と紹介文の事例を御覧ください。
◇商品紹介文
「どんなシャツのコーディネートにも合うボーダータンクトップ。部屋着として1枚でさらっと着ても、肌に心地良い素材を実感して頂けます!袖口や首元までしっかりとした縫製で着回し回数が多いタンクトップとしての基本もキチンと抑えています。トップスコーデのアクセントとして、またどんなボトムスにも合わせやすいベーシックで優しいカラーリングを採用した1枚。柔らかく厚みも程よい布地を使用しているから着心地も文句ナシ。カジュアルなコーディネートに欠かせない人気のボーダー柄のタンクトップです。」
上記をご覧になっていかがでしょうか?
確かにこのような紹介文を作成する作業が毎月200~300アイテムあれば大変な作業ですが、内容的には「だれにでもできる作業」だと思いませんか??
弊社がなぜ商品の紹介文の作成代行をしていないかと申しますと、個人的にはこう考えています。
自社で扱う商品の紹介文が書けないショップは、商品を売ることに情熱が無いショップ
申し訳ないですが、ものすごく厳しい考えを持っています。
経験上、何もかもを代行業者に任せているネットショップは繁盛しないことを知っているからです。
日本で一番売れているであろう「あの通販ショップ」も紹介文の作成やコピーライティングは自社で完結させています。
理由は簡単で、自社の販売サイトや自社製品に自信と愛情があるからです。
要は売れても売れなくても影響がない代筆者の文章にはチカラが無いことを知っているとも言えます。
商品紹介文の作成は確かに大変手間のいる作業です。
少人数で運営している通販サイトでは、時間と労力を費やす作業項目ですが、「売る側が手抜きをしてはいけない部分」をネット通販の勝ち組は理解しています。
商品を販売する人が「消費者に向けて紹介文を書く」
これが普通であり、商品に対して理解があるのは代筆者より販売スタッフであるはずです。
代行業者が誰にも書けないような紹介文を書いてくれるならまだしも、撮影業務の付加サービスで行われる商品の紹介文の代行文章の多くは、上記の例で挙げたような「誰でも書ける品質の紹介文」にとどまるでしょう。
商品の紹介文を販売担当者が消費者のことを考えながらPRポイントやシチュエーションを紹介する文章は、それだけで説得力があり、「代行に頼るネットショップには書けないオリジナルなPR要素」が必ずあります。
そうした商品紹介の文章を書く、登録する作業をこなすことで、「消費者の動向や紹介文の書き方のコツ」を理解し運営に活かすこともできます。
腰を据えて消費者に向き合うか?それとも何の捻りも無い代行された文章に頼るのか?運営者の判断に委ねられるポイントです。
まずムダな外注費用を削りたいのであれば、誰でも書けるような紹介文の代行費用から見直すべきではと思います。
商品撮影サービスの代行業者によくある勧誘
商品撮影サービスのおすすめ業者情報を掲載しているまとめサイトや比較サイト、弊社も撮影業務をやっていると色々な営業電話があります。
撮影スタジオによくある営業としては、「見積もり比較サイトに加入して欲しい」というもの。
最初の章でも少し触れましたが、私はこうした撮影業者を数字で比較するサイトの実用性と信頼度は低いと感じています。
あくまでも経験ですが、営業電話で「厳選した撮影スタジオだけを掲載したいから、参加・登録をお願いします!」と、電話の向こうで調子の良いことを言っていますが、実際に参加している撮影業者を見てみると、「色んな意味で同じ土俵で比較されたくない撮影代行業者」が並んでいて、その比較サイト自体の方向性を疑ってしまいます。
もちろん、そうした比較サイトに参加している撮影スタジオのすべてを否定するつもりはありません。
参加スタジオには「納得のいく商品写真を撮る企業」の名称もあるのですが、ざっと見ても格安業者と比べて高価な撮影料金であるため、その比較サイトから、実際にオーダー数は上がっているのか疑問の残るところです。
依頼する側から見て撮影業者の良し悪しというのは、「価格重視」or「写真力重視」によって判断基準は分かれますが、逆に撮影業者も「価格だけで選ぶ依頼主」or「写真品質に理解のある依頼主」のいずれかで、撮影オーダーを受ける受けないを判断する時なのかもしれません。
当サイトを含め姉妹サイトでも弊社が提出した見積もりに対して撮影料金の値引きを要求されることは年に1回程度です。
これにはリピート頂いている依頼元に感謝する気持ちと同時に、世の中の撮影スタジオそれぞれが、商品写真の品質と値段の関係性が適切であり顧客満足度が上がれば、見積り比較サイトに頼るようなことはないと感じる部分です。
上記のような商品撮影サービスによくある勧誘が起こるということは、「撮影スタジオに満足できない依頼主」が存在している証拠であり、そうした状況を撮影に携わる業者として真摯に受け止めなければならないとも感じます。
商品撮影サービスの実績と評判
商品撮影サービスを依頼する理由、明白に決まっていますでしょうか?
まさかとは思いますが、ネットで検索したら上位に表示されていた、検索上部に広告が出てたから安心できると感じた・・
こんな理由で撮影業者を選んでいませんよね?
ネット検索における上位表示というのは、視覚的にインパクトがあり、やはり心理的にも「最初の方に出てきたサイト=皆が利用するサービス」という根拠のない信頼性を印象づけてしまうことがあります。
例えばカメラを購入しようと思って仕様(スペック)をネット検索し、まずは上位に表示される販売元・メーカーサイトをチェックする。
これは当然な行動であり、カメラの仕様情報が正確に表示されているサイト=販売元のメーカーという考えは正解です。
同じ様に「商品撮影」と検索して、上位表示サイトをチェック、上位に掲載表示されているサイトが「優良な商品撮影サービスサイト」・・、とは限りません。
誤解を恐れずに書くならば、上位表示されている撮影業者よりも格段にお得でクオリティの高い商品写真を撮ってる代行業者は相当な数で存在しています。
しかし、実績という部分で見るとネット展開する商品撮影サービスではグーグルの陰謀なのかw、大手の撮影代行業者のサイトがスタンダードのように目立っております。
では、商品撮影サービスとして実際にそうした上位表示されている撮影業者から弊社に乗り換えてくる依頼主の多さ・・・
具体的な数字を出したら驚く数字になりますww
こうした残念な結果は、弊社としては願ったり叶ったりの状況ですが、依頼した側からすれば避けたい事象だと思いますので、初めてネット検索で商品撮影サービスを依頼した理由として「よくあるパターン」を見ながら参考にして頂ければ幸いです。
◇よくある撮影依頼の理由その1:検索上位で人気がありそう
多様なネット事業を展開するグループ企業・団体であれば、「商品撮影サービス」という事業の一端がネット検索で上位表示されているだけと考えるのが賢明です。
回避策としては自社で扱う商品ジャンルのキーワードや地元エリアなどのキーワードを付加し、じっくり探すことを薦めます。
◇よくある撮影依頼の理由その2:有名なアノ企業名だから安心
例えば、アマナイメージなど撮影料金はさておき、商品写真の品質・実績ともに高く、正確な色再現スキルは尊敬する企業です。
撮影分野での知名度を無視して、単純に聞いたことがあるだけの企業名だけで商品撮影サービスの業者を決めるのであれば、もしも100均のダイソーが商品撮影サービスをはじめたとしたら、ダイソーだから安心だと感じてしまう人は、サービスの品質よりも名前に釣られる性格だと自己分析すべきです。
◇よくある撮影依頼の理由その3:サービス内容が充実&価格も安い!
また他の記事でも書いておりますが、撮影単価の引き下げに伴い撮影業務で基本とすべき作業項目が省略されている可能性もありますので注意が必要です。
撮影業務を軸に展開している業者なのか?、総合的なサイト制作を軸に展開している撮影業者なのか?、これだけでも撮影単価の設定動向を読み取ることはできるはずです。
トータル的に見たら、「サービス内容も価格も平凡だった」という事にならないように注意しましょう。
ネット上での商品撮影サービスの実績と評判は、ネット検索の順位に影響されます。
撮影業者をまとめる情報サイトも直接撮影スタジオに出向いて作業内容を深く掘り下げて「本当に品質の良い写真を撮る業者」を調査し掲載しているわけではなく、「たまたまネット検索で上位にあった業者だから掲載しただけ」、これもネット情報ではよくある落とし穴です。
余談ですが、姉妹サイトを立ち上げた当初、とあるキーワードでネット検索上位を独占した時、「弊社のキャパ以上のオーダーが来た」ことがあります。
情けない話ですが、少数精鋭で運営しておりますのでw、電話応対や撮影業務の過度なスケジュール調整に陥り、自社サイト上で、「現在新規受付が行えません」という表示をした苦い経験があります。
現在は逆SEOではありませんが、「弊社のスタッフ人数に合わせた依頼数」になるよう控えていますが、ネット検索で上位獲得による人間の心理と上位サイトの優位性を感じた瞬間でもありました。
人の目に多く触れることができれば商品撮影サービスの実績や評判は単純に上がります。
しかし、それが本質的な商品写真の品質やサービスの満足度と比例することではないことを理解しておくべきです。
商品撮影サービスの代行業者のおすすめポイント
はじめて商品撮影サービスを行う業者を選ぶポイントとは?
よくそんな記事を目にしますが、正直申し上げて、1度も利用せずに客観的に判断できる撮影業者のおすすめポイントなど存在しないと思っています。
仮に私が、「信用できる商品撮影サービスまとめ」というサイトを発見したとして、どういうことが書かれていたら信用に足る情報だと感じるかを紹介したいと思います。
写真出版社や広告代理店が太鼓判を押す撮影業者
言うまでもなく同業者が推薦する情報が記載されたものは「絶対条件」とも言えます。
どこでもいいから商品撮影を行う撮影業者を紹介するサイト上で記事を書いている筆者は、100%に近い割合で撮影業務の経験が無い、もしくは未熟である。そうした筆者の書く紹介文は実に抽象的であり、例を挙げると以下のようなものが目立ちます。
例1:プロカメラマンが売れる写真を撮る安心サービス
例2:自社スタジオでの撮影を実現!写真だけではなく幅広いクリエイティブ分野で活躍するスタッフがいる。
私の感想:業務として撮影するならばスタジオ撮影は当然であり、クリエイティブな分野が何なのか不明???、写真専門チームと書いてある方が信頼できるのに、敢えてなぜ他分野のPRをするのか?意図が不明なので依頼したくはない。
例3:業界最安値で格安サービスを実現、モデル込みでも低価格で商品写真を盛り上げます。
ご覧のように「商品写真の目的や現場の流れ」が分からない筆者による紹介文は、大体このようなパターンに収まるのではないでしょうか?
では、逆に写真分野にいる人間が同業の撮影スタジオを紹介するのであれば、何を軸に説明するのかを次の項でご案内します。
撮影業者の紹介ポイントが定型ではない
商品写真という項目で同業者を紹介する時に必ずチェックしてしまうのは、撮影以外の豊富なサービスでも検索上位に登場するサイトであるという本筋とは関係のない部分ではございません。
要は写真という仕上がりに着目した業者紹介であり、定型文のように「確かな実績」、「商品の魅力を最大限に引き出すサービス」など抽象的なイメージで紹介はしません。
1:写真のどのジャンルにおいて実績と評価されているのかを明示
商品撮影を1つの分野とせず、商品撮影の中でもどのジャンルに特化しているのかを明白にし参考写真も特定分野で秀でたサンプル画像を公開しているはずです。
写真撮影という枠組みで全ジャンルが得意という撮影スタジオの方が少ないことを同業者は知っています。
2:写真に関する付加サービスの充実度(サイト制作はしない)
商品写真で言う付加サービスとは、切り抜き加工・レタッチ・色域変換など純粋に写真の仕上げ処理に関するオプションが用意されているのが一般的であり、キャッチコピー代行や商品ページの制作などがメインにはならないのが写真屋として信頼できるポイントかもしれません。
3:格安・スピード納品という言葉は使わない
撮影料金はカメラマン・撮影業者の値段(価値)とイコールです。
弊社も最大限価格へのチャレンジは行っていますが、いわゆる低価格重視の商品撮影サービスには疑問を感じます。
安い・早いを前面に打ち出すPRを同業者が行う時は裏を返せば「それなり、写真であればOK程度の撮影」という皮肉が込められているかもしれません。
評判の良い撮影業者は自ら相見積サイトに参加しない
SNSなどで実際に撮影業者を利用したお客様の声で紹介されている場合を除き、商品撮影サービスで評判の良い業者は、一括見積もりサイトや登録型の撮影代行業者の紹介サイトには登場しない傾向にあると感じています。
例えば10人程度のスタッフでネット上で宣伝し、確実にリピーターが増えれば、紹介サイトに参加する必要はない量の仕事は入ってきます。
撮影人員の拡大をし、さらに顧客数を拡大するかどうかは個々の撮影業者の判断となりますが、それでも自社サイトの運営のみで安定するように思います。
撮影点数にも依りますが、ネットショプ、特にアパレル商材のメーカーor中規模のショップから数十件の依頼をシーズン毎に受付ければ、少人数スタッフでは十分すぎる作業量になっているはずです。
単刀直入に申し上げれば、相見積サイトなどに参加し価格で勝負しなければならない理由がそこにあるような気がしています。
ここが製品を売る業者が価格比較サイトに参加する理由と決定的に違うポイントなのかもしれません。
写真というサービスを商売にする以上、リピーターが増えるほど、宣伝効果は増しますので、相見積サイトに依存する必要は自然となくなるはずです。
商品撮影を外注する時に知っておくこと
今回は商品撮影サービスの代行業者のおすすめ情報と評判について書いてきましたが、誤解のないように付け加えれば、相見積りサイトや案件紹介をするサイトに登録している撮影業者を疑うことではなく、事前に商品撮影を依頼する時に知っておくと良い情報として捉えて頂ければ幸いです。
そして、商品撮影サービスを利用して不満だと感じた依頼主にも事前に求められる基本的な知識があります。
それは、「きちんと撮影内容の希望や指示を業者側に伝えたか?」という外注先との撮影前の打ち合わせ・確認事項にも着目して頂きたいと思います。
最近の撮影受付はネット注文で昼夜問わず、好きな時間にオンラインオーダーができてしまうサイトもあります。
この記事でも書いていますが、商品撮影というのは、どこの会社に頼んでも「同条件のサービス品質」を約束されるものではありません。
A社で頼んだら当たり前の作業が、B社では省略されていたというケースは、よくあることです。
会社による作業内容、つまり「撮影業者によるサービス項目の違い」で満足度を比較するには価格との兼ね合いもあり難しいところでもあります。
「きっとこれぐらいは作業するだろう」という依頼元の思い込みや認識ではなく、事前に商品撮影の作業について希望や指示を出すべきだと考えます。
最後に商品撮影サービスのおすすめ代行業者の情報と評判だけではなく、具体的に事前に依頼元が撮影業者に対して指示しておきたいポイントを記しておきますので参考にして下さい。
依頼元が撮影業者に指示しておくべきポイント
まず前提としてネットで簡単注文&決済というオーダー方法は行わず、電話またはメールで自社の運営サイトや撮影予定商品と数量を伝え、希望のカット割りがあれば必ず伝えて「事前に業者に見積りを要求する」これは大事です。
カット内容については「撮影業者にお任せ」というプランも多く存在しているようですが、「依頼主にとっての当たり前は、業者の当たり前ではない」と心得て、見積りを出してもらう段階で、アパレル商材であれば、全身・半身・左右(角度も含め)、背面(全身・半身の有無)、ポイントカットも細かく首元、袖口、裏地、生地感UPなどと希望を出し、必須カットとなる指示を品番(商品)ごとに記載しておきます。
更に細かい希望や指示を出すのであれば、「品番Aはボタンを留める、外すの両方を撮る」など成形時のパターンも伝えておくと撮りこぼしを事前に防ぐことができます。
また撮影背景、照明セッティングについても「商品写真の使い道」を考慮した指示も出すことを推奨します。
例えば商品ページ以外に商品部分を切り抜きバナー画像用に加工し利用するのであれば、「背景は白」、そして色合いを特に重視する商品がある時は、「品番Aは特に商品カラーの再現に注意!、白飛び黒つぶれ厳禁!」などと指示します。
こうした撮影内容から最終的な見積り金額を確認して、正式にオーダーした後は、配送返送時に互いが確実に商品チェックが行えるように、配送した商品の品番、商品数、カラーなどを書面、ファイルデータにて撮影商品情報として共有できるようにしておきましょう。
また袋詰めされた商品を直接撮影業者に送り、撮影後も綺麗に畳まれて、撮影前と同じように袋詰めされた状態で返送されるとは限らないと知っておくことです。
これは弊社も驚いたのですが、他社から乗り換えてきたお客様から「前の業者は商品(服)を畳まずに返送してきた!」と驚愕の事実を知ったからですww
最初にこの返送状態を聞いた時に、服の通販の梱包によく使われるOPP袋は商品を取り出す際に、テープの粘着状態によって、よく破れたりシワになったりするので、その袋の破れの話かと思いましたが、撮影した服が畳まず返送されたと聞いて驚きでした。
弊社の場合はアパレル商品を畳まずに返送することはありませんが、撮影業者によっては注意が必要な項目でもあります。
OPP袋の素材によっては「商品を出し戻しする時」に、新品の状態が保てない場合ありますので、返送時に新品状態にて返送希望の際は、新しいOPP袋を同封するなど業者側に事前の確認が必要かもしれません。
商品撮影サービスに対して不満が出る箇所というのは、写真品質やカットのバリエーションのような撮影内容の部分だけではなく一連の作業の流れの中にも存在しています。
当サイト内で、「格安・スピード納品」を謳った撮影業者を避けるべきと警鐘しているのは、商品撮影という作業は、いかに「依頼主と請負先の情報が共有できているか」によって満足度は変わってきます。
受付をしているサイト上にどれだけ作業の流れを活字で記載してあると言えども、オーダー時に「撮影に必要な情報を伝えて、了承を得ること」を怠ってはいけません。
上記で示した撮影から納品までの流れの中で、事前に確認する必要がある項目は、撮影業者が本来行うべきことであり、依頼主は希望を伝えるだけの状況が理想ではあります。
撮影以外の確認すべき項目について、撮影業者が語るというのは残念な状況ではありますが、商品撮影サービスのおすすめ代行業者の情報として、「カット内容の指示も柔軟に受付けてくれる」という当たり前の事が宣伝文句にならない状況になることを祈りつつ、撮影代行業者選びの参考にして頂ければと思います。