弊社の商品撮影プランの中でハンガー吊るし撮影が人気です♪
正直なところ、物撮り撮影専門のサイトを立ち上げるまでは、ハンガー掛けによるアパレル商品の撮影の評判が、ここまでネットショップの担当者様に興味を感じて頂けるとは知りませんでした。
スタジオや撮影代行業者によって、同じ撮影方法でも仕上がりに差が出ます!
これについては後ほど詳しく説明するとして、弊社の中で数ある撮影方法の中で、
なぜ商品撮影で、ハンガー吊るし撮影の評判がいいのか?
今回はハンガー吊るし撮影への評判に驚いたこともありましたので、詳しく人気の要因を探ってみたいと思います。
商品写真としてハンガーが写ることはデメリット?
まずハンガー吊るし撮影の特徴としては、「ハンガーが写ります!」、これは確実に写ります!ww
弊社が商品撮影サービスを始めた十数年前は、ネットショップの商品写真で“ハンガー掛けの状態”で撮られたものは少なかった印象があります。
当時の風潮としては、「ネット通販を始めればある程度の売上が見込める」という頃で、実店舗での展示という印象があったハンガー吊るし撮影を採用をしていたのは、一部のセレクトショップ系ショップなどに限られていたように記憶しています。
ハンガー吊るし撮影を採用していた店舗の多くは「自社オリジナルのハンガーを採用」、「ハンガー掛けならではの演出」をすることで個性的に魅せることに成功していました。
こう書くと読者の中には、「ハンガー吊るし撮影」は、ハンガー掛けした状態なので、ハンガー自体が写る(写り込む)商品写真、つまり説明画像としては分かりにくいのではないかと感じるかもしれませんが、ハンガー自体が商品と一緒に写ることは、本当にデメリットなのでしょうか?
次のサンプル写真を御覧ください。
ハンガー吊るし撮影を行ったままの画像とハンガー部分を消去した場合の比較画像です。
どちらが見やすいのかについては個人差がありますが、ハンガーの写り込みを気にするケースとしては、商品ページ作成時に画像加工をして背景合成などをしたい、消費者に商品がより目立つようにメイン商品以外に視覚の妨げになるものは避けたいなどの理由があるはずです。
もちろんハンガー吊るし撮影を全て肯定する気はございません。
この撮影方法がアパレル写真の演出方法で最高の手段ではありませんし、商品部分を切り抜き、画像を加工することが目的であれば、商品以外に何も写り込みがない、平置き撮影やピン留め吊るし撮影の方が適しています。
しかし、上記の比較画像で気づいた点はございませんでしょうか?
ハンガー部分消去の有り無しに関わらず、立体的な質感とピン留め撮影のような雰囲気を持ちつつもコストパフォーマンスに優れている点は、ハンガーが写るというデメリットを差し引いてもお釣りが来るほどのメリットがあるように感じます。
ピン留め撮影は商品の成形状態・立体感においては画像加工を最優先すれば、最も効果のある撮影方法かもしれません。
その反面、撮影作業に時間がかかるので撮影単価は上がります。
先程のハンガー吊るし撮影を行った画像を商品部分だけを切り抜き、白背景にしてみました。
商品の布地の厚さや重さにもよりますが、画像加工用途としてハンガー吊るし撮影は向いていないとは言えないのではないでしょうか?
撮影方法の選び方として大切なことは、「商品の特徴を活かした最適な撮影」が「どのくらいの撮影金額で可能なのか」を検討すべきです。
コストを最優先して商品写真が平凡になってしまうのは避けたい事象ですが、ネットショップ側にも予算の都合があると思いますので、割り切った考えとしては、画像加工はある程度自由度が効くのであれば、アパレル商品は立体感や風合いを低コストで実現できる撮影方法を選ぶことも1つの手段かもしれません。
もしかしたらそれが商品写真としてハンガーが写ることのデメリットを超えて、弊社にハンガー吊るし撮影の問い合わせが増えている要因かもしれません・・
あとは撮影単価も最も安いプランということもありますがww
ハンガー吊るし撮影VS平置き撮影
アパレル商品を扱うネットショップはハンガー吊るし撮影と平置き撮影のどちらが訴追力のある商品写真になるのかを次のサンプル画像で比較してみようと思います。
シンプルなタンクトップの写真ですが、左側が「ハンガー吊るし撮影」で、右が「平置き撮影」の事例です。
平置き写真については、「スタンダードな成形」で撮影後、背景を白に合成しております。
ライティングに関しては、両方の撮影方法ともにサイドから柔らかい光を回している状態ですが、印象として形状が「素直に出ている」のは、左側の「ハンガー吊るし撮影」の方かと思います。
カメラのセット位置による印象もありますが、ハンガーの厚み分だけ服に膨らみが生じて「奥行き感」もあります。
商品の採寸表示をするのであれば、「平置き採寸」と付記して寸法を書き込むのもありですが、第一印象としてどちらが優秀でしょうか?(正解はありませんw)
ハンガー掛けは「着た感じの演出」、平置きは「説明用の画像」、2つの撮影方法を比較して感じるのは、「用途によって見せ方は変わる」という事を感じてもらえたらと思います。
ハンガー掛け写真をモデルの着用写真に変えれば、更に印象は変わりますが、私はモデル撮影に10年以上従事しておりますが、昨今の「格安モデル撮影」では、妙にスタイルが微妙なモデルがいるのも事実ですので、絶対にモデル着用イメージが良いという先入観は捨て、安価にオーダーできるモデル着用写真は「ハンガー掛けやトルソー写真よりも劣る可能性がある」ことを覚えておいて下さい。
少々話は逸れましたが、「ハンガー吊るし撮影と平置き撮影」訴追力や優秀なのはどちらなのか?
ネット上では様々な見解が出回っていますが、個人的に感じるのは、商品販売ページを作成していく時に、「消費者が何を求めるのか?」を考えると答えは出てきます。
モデルを使わず物撮りのみで構成するのであれば、着用感に優れた商品写真と説明用の商品写真を混在させるのが、「消費者に親切な商品ページの構成」に繋がると考えます。
まずは、4つ物撮り撮影方法を客観的な印象として分類します。
◇着用感に優れた撮影方法
・ハンガー吊るし撮影
・ピン留め吊るし撮影
◇説明用に優れた撮影方法
アパレル商品のポイント写真において、素材のUPやロゴやポケット、首元、袖口などをズームしたカットは、平置き撮影のみでしか対応できないということはありません。
問い合わせを頂くお客様の中では「商品のズーム写真も欲しいから平置きで撮影して欲しい」という相談を頂きますが、ハンガー吊るし撮影でも同等のカットは撮れると伝えると、あっさりハンガー掛けの方に興味が湧くようです。
前章でも説明した内容と組み合わせて考えると、商品の撮影方法は「使用目的と印象効果」を考えてオーダーするのが良いと思います。
例えばバナー画像や合成加工することが分かっていて、敢えて加工のしにくいハンガー吊るし撮影のみをオーダーするのは間違っていますし、着用感を前面に出したいという希望があるのに平置き撮影のみで商品ページを構成するのは、少し狙いが外れた選択とも言えます。
物撮りによる商品撮影の方法は、ネットショップで実際に販売する商品ページの構成を事前に撮影側に伝え、最適な撮影方法のアドバイスを貰うことも大切であり、料金だけで業者や撮影方法を選択してはならない1つの理由でもあります。
背景白飛ばしは、ハンガー吊るし撮影でも可能
基本的にハンガー吊るし撮影はホワイトペーパーや壁紙を背景に撮影することが多いのですが、アマゾンなどの規定にもあるメイン画像はの背景はRGB値がすべて255で統一された「完全なホワイト背景カラー」を条件を満たそうとすると、必然的に「画像の切り抜き加工」が必要だと感じる人もいるかもしれません。
では、本当にハンガー吊るし撮影を選択した場合は、追加費用の発生する「画像切り抜き処理」をしてもらわなければならないのか?
答えは、「NO」です。
ハンガー吊るし撮影でも現場セッティングの段階で「背景白飛ばし撮影」は可能です。
もし、撮影スタジオがハンガー吊るし撮影では「背景は白く飛ばせない」と説明してきたら、もしかすると撮影経験が少ないチームなのかもしれません。
常に同じセッティングで大量撮影しかしていない業者は、常設セッティングからの変更を敬遠したり、別途費用を請求する傾向にありますが、撮影業者として「個別のニーズに対応するのがスタジオワークの基本」と考えている代行業者は、1つの案件のセッティングが「背景白飛ばし」or「影を作るセッティング」のリクエストでも基本料金内で、1セッティングをすることに変わりはありませんので、弊社の場合はもちろん、追加費用無しで対応します。
「背景を白く飛ばした商品写真」は現場ワークでハンガー吊るし撮影でも実現できます。
今までハンガー吊るし撮影を希望、尚且アマゾンメイン画像用のために、撮影後に商品部分を切り抜き、白い背景に合成・統合処理をする手間は不要となります。
ハンガー吊るし撮影の仕上がりは商品撮影のアレンジ
商品撮影サービスを行う業者によって背景アレンジやライティングのバリーエーションは異なります。
そして、ハンガー吊るし撮影は「単に服を掛けるだけ」ではありません。
ハンガー部分と背景との距離感やライティング、あとは秘密の下ごしらえwによって商品写真として見栄えは変わってきます。
例えば、下の画像のようなストールやショールという商品は、定番は「丸めて平置き」ですが、実際に肩に羽織った時のイメージを演出する場合にも「ハンガー掛けでの成形」は役立ちます。
トルソーでも商品写真としての説明効果はありますが、1枚もののストールやショールの説明画像として「前面・背面を両方同時に見える」という部分でトルソー撮影よりもハンガー吊るし撮影の方が写真効果としては優秀です。
巻き方アレンジのようなカットはトルソーの出番となりますが、ここでも商品写真の撮影方法の「使用目的と印象効果」を考えて選択することの大切さが分かると思います。
まとめ
今回は「ハンガー吊るし撮影」が商品撮影でなぜ評判かという点で記事を書いてきましたが、全編を通じて見え隠れするのは、「商品の印象をよくする画像と説明に秀でた画像」を両立させたいというネット通販業界の商品写真のトレンドが少し変化しているということかもしれません。
1つの撮影方法で消費者が求める写真ニーズ全てを網羅することは難しいですが、適切な撮影と掲載方法が見つかることで、ネットショップに訪れる消費者の印象は大きく変わります。
モデル着用イメージは消費者にとって分かりやすい商品画像ではありますが、それは良いモデル、良い撮影業者に依頼することが条件となります。
対してハンガー吊るし撮影をはじめとした物撮りによるイメージ写真は、シンプルにアパレル商品を消費者に伝えることができる撮影方法かもしれません。
弊社では「ハンガー吊るし撮影」の1着あたりの撮影料金はプラン内で最も安い設定ですが、ライティングや背景効果によっては、多様なバリエーション提案が可能なプランであり、アパレル商品を扱うネットショップには検討して頂く価値のある撮影方法だと考えます。
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ハンガー吊るし撮影の料金について
ハンガー吊るし撮影を依頼して良かったと感じて頂ける「商品写真として納得のレベル」にするためには、1点毎に丁寧な下準備が必要になります。 納得のいく料金はもちろんですが、安さを追求したばかりに撮影業者に ...
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